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2017/12/22

衝撃の実話 「オレの獲物はビンラディン」ニコラス・ケイジ、日本刀ぶら下げてビンラディン退治へ

ニコラス・ケイジ、久しぶりに我々の心に爪痕を残す! 『オレの獲物はビンラディン』での複雑すぎるケイジは、絶対に見逃してはならない。

その男、ニコラス・ケイジ
ニコラス・ケイジ。ハリウッドのビッグネームでありながら、独特すぎる風貌と無節操な芸風、そして
「コッポラの親戚」
「芸名の由来になるくらいアメコミ好き」
「過去に四回まんだらけに怪獣のおもちゃを買いに来たことがある」
「金がないのに巨大な白いピラミッド型の墓を購入」

「ゴーストライダー」などの際立ってアクの強いパーソナリティーから、世界中で愛されている男である。

しかし、最近のニコラス・ケイジは、本当によくわからないことになっていた。あまりに仕事を選ばず、ほとんどの出演作品は日本では小規模公開。かと思えば『ドッグ・イート・ドッグ』みたいななかなか渋い作品に出てみたりと、本当に「手当たり次第」としか形容できない仕事ぶりだったのである。ここ数年のニコラス・ケイジが何に出演して何の役だったかをちゃんと説明できる人は、かなりのケイジ・ウォッチャーと言っていい。

そんなケイジが、久しぶりに激烈な役柄に帰ってきた。星条旗柄のハンググライダーに乗り、日本刀をぶら下げて……。

ぶっ壊れたアメリカのおっさん、パキスタンで暴れる
『オレの獲物はビンラディン』の主人公は、ゲイリー・フォークナーという腎臓の悪いおっさんである。建築現場での日雇い仕事で日銭を稼ぎ、知り合いの家を転々としつつ、コロラドの田舎で暮らしていた。そんな彼の特徴は異常なまでの愛国心と信仰、そして思い込みの強さである。ホームセンターでは外国製の蛇口を買おうとしている人に「干ばつの国の蛇口を買うのか!?」と迫り、バーで酒を飲んではビンラディンを捕まえられないアメリカ軍の悪口をいう。

ひょんなことから高校時代の同級生であるマーシの家に転がり込み、ようやく安定するかと思われたゲイリーの生活。だが、日課の人工透析の最中に彼は神の啓示を受けてしまう。神曰く、パキスタンに潜伏するビンラディンを捕獲し、アメリカに勝利をもたらすのはゲイリーだというのだ。その啓示のまま、ヨットを買い日本刀を武器にサンディアゴからパキスタンまで出撃しようとするゲイリー(当然失敗する)。なおもへこたれず、不屈の意思でパキスタンにたどり着いた彼は、現地のCIAまでも巻き込んだ騒動を起こしていく。

このゲイリーを演じるのがニコラス・ケイジなのだ。言ってしまえばゲイリーは頭のネジが何本か外れている困ったおじさんなのだが、異常に行動力があって粘り強く、しぶとい。そういう感じの人特有のテンションの高さと動きを、今回のケイジは完全にトレースしている。

とにかくゲイリーは声がでかく、リアクションが大きく、やることなすことハチャメチャだ。サンディエゴからヨットに乗って出発してはメキシコに流れ着き、飛行機の機内に日本刀を持ち込もうとして係員と揉め、パキスタンでは大麻を吸ったり現金をスられたり土産物を選んだりと、劇中一度も常識的な行動を取らない。この破滅的に困ったおっさんを、ケイジがあのキラキラした瞳で演じるのである。"変なニコラス・ケイジ"が見たいなら、今見るべきはこの映画なのだ。

実話だけが持つパワーに打ちのめされるべし
劇中で語られるゲイリーの過去はけっこう厳しい。幼少期はその強烈に思い込みの強い性格と貧弱さのおかげで近所の子供にいじめられ、おっさんになってからも不安定極まる貧乏暮らしである。彼の異常なまでの愛国心も、なんだかその辺の事情の裏返しなのではないか……という気がしてくる。ケイジの怪演も手伝って、ゲイリーの存在には若干の切なさも感じられるのだ。

そんな彼が、マーシという女性と出会ってなんとなく真人間っぽい感じの行動を見せる。マーシはオーバードーズで死んだ妹の子供(ハンディキャップがある)を預かって育てているのだが、たとえヨットでの密航に失敗してメキシコに漂着しても、マーシの元に戻ってくる時はちゃんと2人分のお土産を買ってくるのである。

そんな愛嬌にほだされてしまい、「パキスタンへ行ってビンラディンを取り押さえる」という野望に向けてひたすら突っ走るゲイリーの行動には呆れつつ、マーシは彼を放り出せない。

という話なので、ゲイリーがマーシの家に戻ってくるたびに「ゲイリーやめろ! マーシの家で3人で平和に暮らせ!」と手に汗握ることに。そして、筆者の願いが通じたのかどうなのか、ゲイリーの目標だったはずのビンラディンは米軍の特殊部隊によって殺されてしまうのだ。ゲイリーもこれでは手が出せないだろう。なんせビンラディンは死んだのだ。

……と思いきや、というその先の強烈な展開はぜひ劇場で映画を見て確かめていただきたい。そして最も恐ろしいのは、この映画が実話を元にしているという点である。ゲイリー・フォークナーは実在する人物なのだ。神の啓示を受け、日本刀をぶら下げてパキスタンまで行った人はこの地球上にまだ生きているのである。

エンドロールで表示される字幕を読んだ時、あなたは大いなる脱力感と、実話だけが持つ迫力に打ちのめされることであろう。

http://news.nicovideo.jp/watch/nw3164728

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